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高コレステロール血症とは脂質異常症ともよばれ、血液中のLDL(悪玉)コレステロール、HDL(善玉)コレステロール、中性脂肪のバランスが乱れた状態のことを指します。 動脈硬化が進行して血液の通り道が狭くなると、必要な酸素や栄養素を送る血液の流れが悪くなります。ひどいときには、血管が完全に詰まって、血流が途絶えてしまうこともあります。 それが心臓の血管で起これば『狭心症』や『心筋梗塞』を、脳の血管で起これば『脳梗塞』を招くことになります。 高コレステロール血症の原因はさまざまですが、特に多いのは食生活の偏りや運動不足です。中性脂肪やコレステロールを増やす糖質やアルコールを摂りすぎることも大きな原因となります これらのほかにも、糖尿病、甲状腺や腎臓の病気、そして遺伝的要因が原因になる場合もあります。 忘れてならないのが女性ホルモンとコレステロールの関係です。 西洋医学ではLDLコレステロール値を下げる薬として『スタチン系薬剤』が頻繁に処方されます。 <高コレステロール血症の診断基準>
漢方薬の場合、すぐにLDLコレステロールを下げるというものはありません。 いずれにしても体全身を変える必要があります。 【処方例】 スタチン系薬剤のような副作用がなく、速やかな効果を期待される場合、米紅麹の摂取が有効です。スタチン系薬剤に換わるものとして昨今、注目を浴びております。 その他、特定保健用食品であるイサゴールゼリージュース(サイリウム含有)も効果は緩やかですが高コレステロール血症を改善することが期待できます。 また、エイコサペンタ塩酸(EPA)は中性脂肪を下げる働きがあることが分かっております。サプリメントとして摂取することも有効だと思います。 前述しましたように漢方薬のケースでは、体全体のバランスを整えることにより高コレステロール体質の改善を目指します。 場合によっては、西洋薬の併用も考える必要があります。 特定保健用食品やEPAなどは、あくまで予防的に考えて頂ければいいと思います。過度の期待は出来ません。 養生法もっとも大切なことは、食事と生活習慣の改善です。 運動も必須です。 忘れてはならないことが禁煙です。 閉経を迎えられた女性のケースでは、イソフラボンが含まれる大豆食品を多く摂ることを心がけましょう。 |